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機農コースBLOG|とわの森三愛高校

山形県で、ニュージーランド酪農研修報告を行いました!

1月25日(金)、機農コース3年生の森田七海さんが、山形県山形市で開催された「北海道・東北ブロック国際化対応営農研究会」で、未来の畜産女子育成プロジェクト・畜産アンバサダー発表を行いました。ニュージーランド酪農研修を通じて学んだことを、日本畜産業への提言としてまとめ、約5分間のプレゼンテーションを行いました。発表の機会を与えていただいた、公益社団法人国際農業者交流協会、山形県国際農友会、国際農友会の皆さま、ありがとうございました。以下は、森田さんの報告内容(抜粋)です。

【自己紹介】

酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校アグリクリエイト科機農コース3年、森田七海です。実家は、綺麗な夜景・美味しい海産物が有名な函館市にあります。農家ではありませんが、祖父母が岩手県で酪農業を営んでいるため、私は幼い頃から「乳牛」という存在を身近に感じながら生活していました。そして、幼い頃から毎日牛乳を飲んできました。祖父母が酪農業を営んでいて、私は酪農と繋がることができました。この縁がなかったら、今の私は存在していなかったと思います。この縁を大切にし、今後の人生を歩んでいきます。

【ニュージーランド(以下、NZ)研修で感じたこと、理想の畜産について】

私がNZ研修で特に印象深く感じたことは、3つあります。まずは、雇用についてです。NZでは、生産現場で多くの外国人を雇っていました。もちろん、「研修に行く前から多いのでは?」「外国人雇用に関して多くの課題があるのでは?」と予想はしていたのですが、実際は多くの人手を確保でき、困っている様子は見られませんでした。その裏側には、NZ酪農の全てが書かれた酪農のバイブルのようなものがありました。そこには、経営の仕方や飼育の仕方、そして人を雇うために必要なことが書かれていました。それを元にし、自分の牧場で働いて欲しい人を見極め雇っているそうです。また、働きやすい環境を作ることも大切だと学びました。次に、家畜福祉(Animal Welfare、以下、AW)についてです。酪農家さんにAWについて質問を投げかけたところ、「とても大事」とみなさん口を合わせていました。周知の通り、NZでは完全放牧を行っており、人が与えるストレスなども少ないように感じました。実際に、死亡数や治療牛頭数もとても少なく、放牧は牛が生活しやすい飼育方法だと思いました。最後に、若手を育てる事についてです。多くの酪農家さんが、若手を育てる事に積極的でした。自分の経営が良ければいいという考えではなく、「NZの今後の酪農業のために」という考え方が多く見られました。シェアミルカー制度など、様々なチャンスを与え、農業に参入しやすくしていました。誰かに任せるのではなく、自分も若手を育てていく一員となり活動するという面が見られました。私はこの3つの点から、環境作りが大切になると考えます。より、働きやすい環境・生活しやすい環境・酪農業に参入しやすい環境。環境を意識し、牛にも人にも優しい環境。これが私の中での理想の畜産です。

【女性の活躍の必要性について】

NZの農家さんが口を揃えて言ったこと。それは「農業でより利益を得るためには、女性の活躍が必要」ということ。そのお話を詳しく伺ったところ、観察力や命を育てる力が高いこと、また男性と違った思考で物事を考え、男性には思いつかないアイディアを生み、経営がより良い方向に導かれることを教えていただきました。ある夫婦で経営を営んでいた農家さんでは、経営に対し、旦那さんも奥さんも対等に意見を出し合い、より良い方法で経営ができるようにしているとおっしゃっていました。実感としてですが、NZの酪農家でよく見られる光景は、日本では少ないように思います。「女性だから」という考えでなく、『女性だから「こそ」』と思考を転換することで、経営に良い「風」をもたらすことができるのではないかと考えました。互いの良い部分を見つけ出し、経営に取り入れることで、今以上の利益を見込めるようになると考えています。男性は男性の良さ、女性は女性の良さを互いに引き立て合うことで、畜産現場に新しい風を吹かせることが出来るのではと感じました。

【自分の夢について】

私の将来の夢は、酪農家です。最終的には、「牛にも人にも優しい経営」という形を求めていきたいと考えています。人としては、努力を怠らず、挑戦し続け、上を目指して歩める、酪農経営者になりたいと考えています。また、私はそれに加え、もう1つやりたい事があります。それは世界の国々の酪農も学び、日本だけに留まらず世界にも酪農を広める事です。私はこのNZ研修の他に、学校の研修旅行として、欧州に酪農研修に行く機会がありました。その中で、私は地域の文化や風土によって、異なる酪農経営に魅力を感じています。1つの決まった形ではなく、その土地や人、牛に合った経営方法があり、自分でより良い方法を探す面白さがあると感じています。そこで私は、より多くの人に、「牛って見れば見る程、めんこいわ!」「酪農ってやりがいがあって楽しく誇りある職業だ!」など、自分が感じた魅力を広めていきたいと考えています。この夢が自分でも、成し遂げられるという、絶対の保証はありませんが、自分がやりたいことに正直になり、その夢を全力で追い続け、努力できる人となる。これが私の夢です。

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